自動車メーカーのアフターサービスランキング

「日経ビジネス」の調査をもとに自動車メーカーのアフターサービスをランキングで紹介し、各社の価格とアフターサービス戦略を比較します。

アフターサービスを格付け・・首位独走のレクサス

日経BP社と日経BPコンサルティングが毎年20万人に調査し、約2万人から回答を得た結果から、自動車メーカーの2009年~2012年度のアフターサービスランキングを紹介します。

2009年~2012年度の4年間、アフターサービスの順位の推移は下のグラフになります。
自動車メーカーのアフターサービスランキング
(ボルボとプジョーは2012年度の調査結果から対象外)

上のグラフではわかりにくいので日本メーカー9社だけに絞ると下のグラフになります。
日本の自動車メーカーのアフターサービスランキング
1位はレクサス。上の図は4年間の順位ですが2007~2012年度の6年間連続1位です。次に、安定して上位を維持しているのは、トヨタ。トヨタはアフターサービス3位~5位を走っています。

一方、軽自動車を主軸にしている、ダイハツ・スズキはアフターサービスが低いことがわかります。

次は海外メーカー6社だけのアフターサービスランキングのグラフです。
海外の自動車メーカーのアフターサービスランキング
海外メーカーの車は利用者数が少ないため、メーカーへの評価の変化が激しい。

売上高・・トヨタの独走

日本経済新聞 売上高ランキングより自動車メーカーの1年間(2011年4月~2012年3月)の売上高を表にまとめます。

【自動車業界の売上高と利益のランキング】
順位 メーカー 売上高 利益
1位 トヨタ 18兆5837億円 3556億円
2位 日産   9兆4090億円 5458億円
3位 ホンダ   7兆9481億円 2314億円
4位 スズキ   2兆5122億円 1193億円
5位 マツダ   2兆331億円 (-387億円)
6位 三菱自動車   1兆8073億円   637億円
7位 ダイハツ   1兆8073億円 1154億円
8位 富士重   1兆5171億円   440億円

※ホンダ、スズキ、富士重工業はそれぞれ四輪事業です。トヨタはレクサスを含みます。

売上高1位はトヨタでダントツです。かつては2位ホンダ、3位日産でしたが、今は2位日産、3位ホンダに変動しています。

各メーカーの特徴や戦略を解説します。

顧客満足度型・・レクサス

レクサスLS
レクサスはアフターサービスランキングで2007~2012年度の6年間連続1位です。また、車の故障率を下げ、購入後の顧客満足度を高める戦略をしています。

欠点は、価格が高いこと。自動車の本体価格に加え、アフターサービス分や利益分が他のメーカーより高いため、高価格設定になります。まさに富裕層向けのメーカーです。

かつては「デザインがダサい」と言われていましが、車ごとのデザインをほぼ統一し、新興国でも競争できるデザインに変化しました。

低価格戦略型・・スズキ・ダイハツ

スズキワゴンR
スズキ・ダイハツは主に軽自動車を販売しており、価格競争で戦っています。価格が安いため、アフターサービスも低いです。

ダイハツがリッター30キロで80万円の「ミラ・イース」を販売して以降、軽自動車の価格と燃費競争が激しくなりました。そのため、アフターサービスのさらなる低下が懸念されます。

海外メーカー型・・評価がバラバラ

海外メーカーの車は利用者数が少ないため、アフターサービスランキングの変動が激しいです。