一億総活躍社会が実現すれば日本は滅びる

蟻(あり)の2割は全く働いておらず、むしろ全員が働くと組織が崩壊することが研究で解明されました。同様に、日本人全員が活躍できる社会を目指す「一億総活躍社会」が本当に実現すれば日本は滅びます。

蟻は常に全体の2割が全く働かない

「働かないアリに意義がある」の著者で、北海道大学農学部准教授の長谷川英祐氏が蟻(あり)の生態について下の動画で解説していますが、150匹の蟻の内、全体の2割(30匹)は全く働いていません。

その働かない蟻30匹だけを飼育すると、なんと8割が働くようになるのです。反対に、働く蟻120匹だけを飼育すると、その2割が働かなくなります。

つまり、蟻は常に全体の2割が全く働かない仕組みをあえて採用しているのです。

その理由を、財経新聞『「働かない働きアリ」は交代要員として必要であるという研究結果』で紹介していますが、コンピュータシミュレーションで働くアリばかりのコロニーと働かないアリが含まれるコロニーを比較した結果、働くアリばかりの場合、一斉に疲労でダウンしてコロニーが滅んでしまうことがわかりました。

よって組織を存続させるには、全く働かない存在が必要であり、むしろ全員が働くと組織が崩壊するのです。

日本人全員が働ければ国家は崩壊する

2015年、安倍政権は「一億総活躍社会」を掲げ、日本人全員が活躍できる社会の実現を目指しました。

しかし蟻の研究を見れば、日本人全員が活躍、つまり働くようになれば、いざという時に人手不足となり日本という国家が崩壊することになります。

実際に、日本は戦時中に小学生まで強制労働させていましたが、様々な産業で人手不足となり、食糧不足で多くの日本人が死に、戦争自体も負けました。

つまり、日本人全員が活躍できる「一億総活躍社会」よりも、「企業は全社員のうち2割を強制的に休ませなければならない」といった法律を作った方が日本を安定した社会へ導くことができるのです。