低収入の男性は結婚できないことが国の調査で明らかに

国が行った大規模な調査によれば、男性の年収と結婚率は完全に比例しており、低収入の男性ほど結婚しにくい現実が浮き彫りとなりました。

年収と結婚率は完全に比例する

国立社会保障・人口問題研究所が1995年に行った、20~69歳の男女22,497人を対象とした調査では、次の図のように男性の未婚率は年収に比例して低くなります。つまり、男性の結婚率は年収に比例して高くなるのです。

男性の年収別未婚率
(図は山田昌弘氏の著書「少子社会日本」をもとに作成)

未婚率は無収入の男性が88.2%で最も高く、年収1500万円以上の男性が1.4%で最も低い結果となりました。さらに、収入と結婚率が例外なく完全に比例していることから、女性がいかに男性の経済力を重要視しているかが明確に現れています。

例えば女性が夫を結婚相手として選んだ理由を述べる際、表では「性格がいいから」「見た目が好きだから」「価値観が合うから」などと言っていますが、実際には「経済力」で選んでいることがよく指摘されていました。

今回の国の大規模な調査により、その指摘が正しいことが表面化された形となります。

何十年たっても変わらない現実

次のグラフは総務省が2012年度に調査した結果をもとに、33~44歳の男性有業者の年収と未婚率の関係を示したものですが、やはり年収が低い男性は結婚する割合が低いことがわかります。

年収別の未婚率
(出典: PRESIDENT Online『正視に耐えない残酷な現実「男性の年収と未婚率」』

先ほど紹介した1995年の調査から約17年たっても「男性の結婚率は年収に比例する」という現実は変わらないことがわかります。