ゲームバーが摘発されて、ゲーム実況者が摘発されない理由

著作権法違反を理由に、ゲームバーが始めて摘発されました。一方、同じ著作権侵害でも、ゲーム実況者が摘発されない理由を紹介します。

摘発されるゲームバー

朝日放送によると、飲食物を提供し、家庭用ゲーム機で遊ばせる、いわゆる「ゲームバー」が摘発されました。

任天堂が警察に通報したため逮捕されましたが、ゲームバーが摘発されたのは、日本で初めてです。

実況は宣伝効果が高い

一方、ユーチューブなどの動画配信サイトで、ゲーム会社から許可を得ずに、ゲームを配信して収益を得ているユーザーは非常に多いです。

ゲーム会社がユーチューブ側に申告すれば、その配信を停止させたり、収益を自分たちのものにすることもできるのですが、黙認しているゲーム会社が多いのは、宣伝効果が高いからです。

例えばテレビCMなら、莫大なお金をかけて15秒の映像を流しますが、ゲーム実況ならユーザーが勝手に何時間でも流しくれます。

違法アップロードで売上は減らない

BLOGOS『日本の著作権法をデジタルにアップデートしよう!「海賊版」を取り締まっても意味がない理由5つ』で紹介されていますが、様々な研究機関の調査では、海賊版(コピー商品)をどんなに摘発し、どんなに逮捕しても正規品の売上は上がらないことが証明されています。

その典型例が図書館です。歴史上、最も著作権を無視してきたのは図書館ですが、本の流通量は増大していき、出版産業は繁栄していきました。

よって、ユーチューブにどれだけ違法アップロードが増えても、ゲーム会社の売上には関係ないのです。

一方、ゲームバーには宣伝効果がなく、ゲームの売上が下がると判断して、任天堂は警察に通報したのでしょう。