eMMc32GBのWindowsタブレットの購入は注意

eMMcはSSDよりかなり遅く、32GBの容量ではWindowsの最新バージョンにアップデートできないタブレットがあり、購入の際には注意が必要です。

SSDに比べ、eMMcはかなり遅い

下のグラフは日経PCオンラインが測定したSSDとeMMcのベンチマークの測定結果です。
SSDとeMMcのベンチマーク
(出典:日経PCオンライン「3タイプのドライブ特性を理解し、高速化・大容量化を図る《SSD&HDD完全理解》」

eMMcは小型で消費電力が低いというメリットがありますが、ベンチマークの通り、SSDに比べてeMMcの読み書き速度はかなり遅いです。

しかし2.5インチのHDDに比べれば、eMMcの方が少し速いです。よって、格安ノートパソコンに搭載されている2.5インチのHDDの速度に満足であれば、eMMcでも不満は抱かないでしょう。

Windowsの最新バージョンにアップデートできない

お気に入りパソコン.com「ハイブリッドPC『HP Pavilion x2 10-j000』の速攻レビュー」によると、HP のWindowsタブレット「Pavilion x2 10-j000」の場合、32GBのeMMcが搭載されていますが、OSやリカバリの領域が大半を占めるため実際に使用できるのは12.4GBです。

同様に32GBのWindowsタブレットの場合、どのメーカーでも自由に使用できる容量は約10GBです。

そのため、 PC Watch「【特集】後藤・山田・笠原の3氏と振り返る2014年のニュース」で紹介されていますが、容量が32GBのWindows8タブレットでは8.1の次のバージョン「8.1 Update」にアップデートできません。

つまり、Windowsの最新バージョンにアップデートできないのでセキュリティ上の問題もあります。

そもそも空き容量が少なければパフォーマンスにも影響してきますので、快適に使うには十分な空き容量が必要です。

追加:Windows10なら空き容量が増える

Windows10はシステムの復元に必要とされていたリカバリイメージのディスク内保存を廃止したため、4GB~12GBの空き容量が生まれました。そして新たにシステムファイルの圧縮機能を大幅に改善したため、一般的に32ビットOSでは1.5GB、64ビットOSでは2.6GBの空き容量が生まれる予定です。

つまり、Windows10は低容量のタブレットに優しい設計となっています。