電気自動車は2030年がお買い得
電気自動車の原価の相当部分を占める電池が、2030年頃にはコストが1/3に下がります。電気自動車の航続距離がよくなり、価格も下がるでしょう。
充電池の現在の価格は1kWhあたり3.5万円~4万円
日本経済新聞によると、韓国LG社が2011年2月に、車載用電池の価格を1kWhあたり3.5万円~4万円(1ドル=100円)であると公表しています。
日産リーフの場合、24kWhの電池を搭載しているので、リーフに搭載している総電池価格は24kWh×4万円/kWh=96万円。電気自動車に搭載している電池価格が非常に高いことがわかります。
「電気自動車の車体価格の約半分は電池が占める」と言われ、電池のコストが下がれば車体価格も下がります。
電池のコストは毎年急激に減少
下の表は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公表している二次電池技術開発ロードマップ(PDF)をもとに作成したものです。
以前 | 2015年頃 | 2020年頃 | 2030年頃 | |
---|---|---|---|---|
コスト | 10~20万円/kWh | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
容積エネルギー密度 | 250Wh/L | 400Wh/L | 600Wh/L | 1000Wh/L |
重量エネルギー密度 | 150Wh/kg | 250Wh/kg | 500Wh/kg | 700Wh/kg |
出力密度 | 1000W/kg | 1200W/kg | 1500W/kg | 1000W/kg |
カレンダー寿命 | 5~8年 | 8~10年 | 10~15年 | 10~15年 |
出力密度以外の各項目で数倍の成長を遂げる予定です。
下のグラフは、先ほどの表からコストの部分をグラフにしたものです。
2015年頃は1kWhあたり3万円だった電池価格が、2020年頃には2万円、2030年頃には1万円まで下がります。
2030年以後も下がっていきますが、グラフから予想して、下がりかたは純化するでしょう。
コストが下がれば車体価格も下がる
前述したように、電気自動車の車体価格の約半分は電池が占めているため、電池のコストが下がれば車体価格も下がります。
または、同じ車体価格でも搭載している電池容量が増えるため、航続距離は長くなります。
結論:電気自動車は十数年後がお買い得
電池の価格推移予測は確かなものではありませんが、電池価格の下落率が鈍化したときがお買い得です。NEDOの予測通りになれば、電気自動車は2030年頃がお買い得です。