スティック型PCの本当の用途は違法ダウンロードか

低価格の超小型PCの購入者を分析すれば、ファイル共有ソフトを使用目的とするユーザーが少なからずいました。同様に、スティック型PCの購入者の特徴を分析すれば、本当の用途は違法ダウンロードの可能性があります。

性能が低いのにゲーマーに人気

日経トレンディネット「スティック型PCがゲーミングマシンをしのぐ勢いで売れている」によると、ドスパラが販売するスティック型PC「Diginnos Stick DG-STK2」はWindows10が販売してから約1ヶ月間で同店のパソコンの売れ筋ランキング1位になりました。

また、マウスコンピューターから販売されたスティック型PCも売り切れるほど人気です。

ドスパラ、マウスコンピューターと言えば、高性能を売りにしたパソコンを販売しゲーマーに人気のPCメーカーです。

しかし、スティック型PCは性能が低いにもかかわらず大ヒットしているという、不思議な現象が起きています。

格安超小型PCはファイル共有ソフトに利用されていた

そこで、この不思議な現象の答えを探りました。

過去の事例を見ると、エプソンダイレクトが2011年に販売した超小型PC「Endeavor NP15」は性能が悪いにもかかわらず29,820円という安さで売れました。

PCハードウェア 初心者の館「展示会・発表会で担当者の方から聞いたお話(エプソン)」で紹介していますが、エプソンダイレクト社員の発言を聞く限り、サイト管理人の推測によれば、購入者は超小型PCをファイル共有ソフトに使用しているようです。

同様にスティック型PCも大容量のmicroSDが搭載できるため、WinnyやShareなどのファイル共有ソフトを使用してアニメや映画などの大量のファイルをダウンロードするには便利です。

テレビに接続して使うユーザーはほとんどいない

「スティック型PCはテレビに接続してネット動画を見る用途に使う」と紹介されることが多いですが、HDMI端子を搭載しているパソコンでも同じことができ、別にスティック型PCを買う必要はありません。

では何に使うのでしょうか?

前述しましたが、低価格の超小型PCが登場した頃は、一部のユーザーがWinnyやShareなどのファイル共有ソフトを使用してアニメや映画などの動画をダウンロードしていたようですが、今は動画共有サイトの主流の時代です。

動画共有サイトで違法ダウンロードしても捕まらない方法はネットでいくつか紹介されており、違法ダウンロードをしたければ念のため証拠を簡単に隠せる超小型PCが必要になります。

そこで、手のひらサイズのスティック型PCは最適です。

よって、スティック型PCをテレビに接続して使うユーザーなんてほとんどいないかもしれませんね。むしろ「違法ダウンロードしたい」「パソコン本体を隠したい」といった用途に向いています。