働く女性の割合が高ければ出生率は高くなる
働く女性の割合が高ければ、そして男性の育児参加率が高ければ、出生率は高い傾向にあります。
女性の労働参加が盛んな国ほど出生率が高い
「女性が社会進出したことで少子化が進んだ」という説を唱える評論家がいますが、実際には女性の働く割合が高ければ出生率も高い傾向にあります。
下図は女性の労働力率(生産年齢人口に対する労働力人口の比率)と合計特殊出生率の関係を示したグラフですが、女性の労働参加が盛んな国ほど合計特殊出生率が高いです。
(出典:アルパック株式会社「地域から少子高齢化への対応を考える」)
また、下図は都道府県別の女性就業率と合計特殊出生率の関係を示すグラフですが、働く女性の割合が高い都道府県ほど出生率も高い傾向があります。
(出典:アルパック株式会社「地域から少子高齢化への対応を考える」)
つまり、女性の社会進出が出生率を高める要因になっています。
男性の育児参加も鍵
女性が働けば子育てをする時間が減りますが、男性の育児参加が大きな鍵を握ります。
下図は夫の家事・育児時間と第2子以降の出生割合を示したグラフですが、夫の家事・育児時間が長いほど第2子以降の出生割合が高いことがわかります。
(出典:内閣府「少子化社会対策白書」)
しかし日本は欧米に比べて男女ともに労働時間が長く、育児休暇が取りにくい国です。
日本の出生率を上げるには、男性の労働時間を意図的に短くし、低負担の保育施設を普及させて女性の社会進出を増やす工夫が必要です。